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PRESCRIPTION No.048PHILOSOPHER'S WORDS

過ぎたるは猶お及ばざるがごとし。

孔子/論語 先進第十一/古代中国

一言でいうと

やりすぎることは、足りないことと同じくらいよくない、という言葉。何事にも行き過ぎと不足のあいだの「ちょうどよさ」があり、熱心さもまた度を越せば欠点になる、という中庸の教えである。

くわしい解説

『論語』先進篇で、弟子の子貢が孔子に「子張と子夏では、どちらが優れていますか」と尋ねます。孔子は「子張は行き過ぎ、子夏は及ばない」と答えました。子貢が「では子張のほうが優れているのですね」と重ねると、孔子は「過ぎたるは猶お及ばざるがごとし」と返した、という問答がこの言葉の出どころです。

子貢の発想は、多くの人が自然に抱くものです。足りないよりは多いほうがいい、頑張りすぎるほうがさぼるよりましだ、と。けれども孔子は、行き過ぎも不足も、的を外しているという点では同じだと言います。基準は量の多さではなく、その場にふさわしいかどうかです。

この考え方は、儒教で重んじられる「中庸」に通じます。中庸は真ん中を取る妥協ではなく、状況ごとに最もふさわしい点を見極める難しい徳だとされます。古代ギリシャのアリストテレスも、徳を過剰と不足のあいだに見出していました。洋の東西で似た結論に至っているのは興味深いことです。

どんな悩みに効くか

頑張りすぎて体や心がすり減っているのに、「休むのは怠けだ」と自分を許せないときに。孔子の基準では、やりすぎも足りないのと同じく的外れです。今の自分にとっての「ちょうどよさ」は、いつもの半分かもしれません。今日は意識して一段階、力を抜いてみてください。