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PHILOSOPHER'S WORDS

私たちは繰り返すことの集大成である。ゆえに卓越性は、行為ではなく習慣である。

アリストテレスニコマコス倫理学

一言でいうと

優れているかどうかは一度きりの立派な行いでは決まらず、繰り返しているものが人格をつくる、という考え方。才能ではなく反復に賭ける立場である。

くわしい解説

この一句は、正確にはアリストテレス本人の文ではなく、20世紀の哲学史家ウィル・デュラントが『ニコマコス倫理学』の徳論を要約した表現として広まりました。ただし中身は原典に忠実です。アリストテレスは「人は正しい行いをすることで正しい人になる」と繰り返し書いています。

順序が逆であることが重要です。ふつう私たちは「勇気がある人だから勇気ある行動ができる」と考えますが、アリストテレスは「勇気ある行動を重ねた結果として勇気ある人になる」と言います。性質が先にあって行動が出てくるのではなく、行動が先にあって性質が後からできる。

この見方は、変わりたい人にとって希望であると同時に警告でもあります。今の自分は過去の反復の産物なので、望まない癖もまた自分で積み上げてきたことになる。けれども同じ理屈で、今日から積み直せば別の集大成に変わっていける、という道も残されています。

どんな悩みに効くか

大きな決意が続かないときに効きます。「変わる」を一回の決断だと思うと、失敗した瞬間に振り出しに戻ります。そうではなく、今日一日ぶんの小さな反復を一つだけ決めてください。この哲学では、その一つを何度も置き直すこと自体が、すでに卓越性の実践です。

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