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考え方の技術
判断に迷うとき4分で読める

多角的な視点を持つ人がやっていること——1つの出来事を3人で読み直す

多角的な視点について書かれた文章の多くは、「いろいろな立場の人と話そう」「なぜを繰り返そう」といった心がけで終わります。悪くはないのですが、やり方が書かれていないので実行できません。ここでは、その場で手順として踏める形に落とします。

多角的とは「立場の数」ではなく「前提の違い」

同じ前提を共有する人を何人集めても、視点は増えません。上司・同僚・家族に相談して全員が「もう少し頑張れば」と言うとき、増えたのは人数だけです。視点が増えるのは、前提が食い違う相手を入れたときだけ。だから「誰に訊くか」より「どの前提の人に訊くか」を先に考えます。

01手順1ニーチェ × ブッダ

噛み合わない二人を、同じ問いに当てる

ポイント

前提が食い違う二人に同じ問いを当て、自分がどちらの答えを聞きたがっていたかを見る。

ニーチェとブッダは、苦しみへの向き合い方で正面から食い違います。前者は逆境を成長の燃料に変えよと言い、後者は執着そのものを手放せと言う。同じ悩みに二人を当てると、どちらが正しいかではなく、自分がどちらの答えを聞きたがっていたかが分かります。そこに自分の前提が写ります。

やってみる2ステップ中 0 完了

終えたステップはタップで完了にできます

02手順2

自分がどちら側に立っていたかを先に決める

ポイント

読む前に自分の立場を決めておき、どこで揺れたかを観測する。

対比を読む前に、自分ならどちらを採るかを決めておきます。先に決めずに読むと、納得しやすいほうへ無自覚に寄ってしまい、結局もとの前提が補強されて終わります。決めてから読むと、自分の選択がどこで揺れたかが観測できます。揺れた場所が、視野の外側にあったものです。

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03手順3デカルト

前提そのものを疑う

ポイント

悩みが成り立つために当然視している前提を書き出し、1つ外してみる。

デカルトの方法的懐疑は、疑えるものを一度すべて外し、それでも残るものだけを土台にする手続きです。日常に持ち込むなら、「この悩みが成立するために、何を当然だと思っているか」を書き出すことになります。たとえば「転職すべきか」という問いは、いまの職場に留まるか出るかの二択が唯一の選択肢だという前提の上に立っています。その前提を外すと、問いは「何を変えれば続けられるか」に変わります。前提を1つ外すと問いの形そのものが変わり、そもそも答える必要がなかったと分かることもあります。

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3人目を入れると何が変わるか

二人だと、どちらを選ぶかの二択になりがちです。三人目——立場の違う調停役を入れると、両者が共有していた前提が見えてきます。このサイトの「評議会」はその形で、3人の哲学者が同じ悩みを別々の前提から検討し、噛み合わない部分をそのまま示します。読むだけでなく、自分の悩みで試せます。

読むだけで終わらせない

ここで書いた手順を、あなたのいまの状況で実行できます。前提の違う3人の哲学者が、同じ悩みを別々の角度から検討します。登録不要・無料。

3人の視点で検討してもらう