PHILOSOPHER'S WORDS
私たちの人生は、私たちの思考が作り上げるものだ。
— マルクス・アウレリウス/自省録
一言でいうと
同じ境遇でも、それをどう捉えるかによって生きている中身が変わる。皇帝が自分に言い聞かせるために書いた、実務的な自己管理の原則。
くわしい解説
『自省録』はもともと公開を意図した本ではなく、マルクス・アウレリウスが自分に向けて書いた覚書です。戦地の陣中で書かれた部分もあり、読者を説得する文体ではなく、自分を立て直すための短い指示の連なりになっています。
ストア派の中心には、出来事そのものと、それについての判断を分ける考え方があります。判断は自分の領域にあるので変更できる。皇帝という、意のままにならない事柄が誰よりも多い立場にいた彼にとって、これは慰めではなく必要な実務でした。
注意したいのは、これが「嫌なことも良いことだと思え」という話ではない点です。ストア派が求めるのは歪めることではなく、余計な上乗せを外すことでした。起きたことに恐れや誇張を足していないか点検する——彼が毎晩やっていたのはその作業です。感情を禁じるのではなく、事実の側へ戻すための点検でした。
どんな悩みに効くか
同じ出来事を何度も思い返して消耗するときに。起きた事実だけを一行で書き、その下に自分が足した予測や評価を並べてみてください。ストア派の見立てでは、消耗の大半は下の段から来ています。上の段は変えられませんが、下の段は点検できます。
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