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PRESCRIPTION No.040PHILOSOPHER'S WORDS

物事が望みどおりに起こることを求めるな。起こることが起こるとおりに起こるよう望め。そうすれば穏やかに過ごせる。

エピクテトス/提要/古代ローマ

一言でいうと

思いどおりにならない現実と戦うのではなく、起こった現実を受け入れる側に望みを合わせれば、心は乱れない、というストア派の受容の教え。諦めではなく、力の使い道を選び直すことを勧めている。

くわしい解説

『提要(エンケイリディオン)』は、奴隷出身の哲学者エピクテトスの講義を、弟子のアリアノスが要点だけ抜き出してまとめた手引書です。冒頭の「私たちの力の内にあるものと、ないものがある」という区別が全体の土台になっていて、この第8節もその応用として読めます。

起こる出来事そのものは、多くの場合私たちの力の外にあります。それなのに「こうなるべきだ」と望み続ければ、望みが外れるたびに苦しむことになる。エピクテトスは、望みを向ける先を、変えられない出来事から、それをどう受け止めるかという自分の判断へ移せと言います。

この教えは「何もするな」という意味ではありません。力の内にあることには最善を尽くし、その結果として起こったことは起こったとおりに受け入れる。行動と受容の役割を分けることで、ストア派が理想とした心の平静(アパテイア)が保たれる、という考え方です。

どんな悩みに効くか

計画どおりに進まないことが続き、苛立ちが積み重なっているときに。まず「起きてしまったこと」と「これから自分にできること」を紙の左右に分けて書き出してみてください。左側は受け入れる欄、右側は動く欄です。苛立ちの多くは、左側のことを右側のつもりで握りしめていることから来ています。