PHILOSOPHER'S WORDS
自由であるための道は一つしかない。それは私たちの力ではどうにもならない事柄を見くびることである。
— エピクテトス/語録
一言でいうと
自分の力の及ばないものに執着している限り、その対象に縛られ続ける。手放すことは諦めではなく、自由を取り戻す手段だという主張。
くわしい解説
エピクテトスにとって自由とは、政治的な身分でも移動の自由でもなく、何にも支配されていない状態を指しました。彼の定義では、欲しいものを手に入れられない人ではなく、欲しがっている限りその対象に支配されている人が不自由です。
「見くびる」と訳される語は、価値がないと侮ることではありません。自分の幸不幸をそれに委ねない、という距離の取り方です。健康や評判を求めてもよい。ただし、それが手に入らなければ生きる意味がないという形にしてはならない、という条件が付きます。
『語録』の中で彼は、鎖に繋がれても心は繋げないと繰り返します。逆に言えば、外のものに幸福を預けた人は、鎖がなくても繋がれている。この対比が、彼が奴隷出身でありながら自由を語れた根拠になっています。身分ではなく、何に幸福を預けているかが自由の所在を決めるという主張です。
どんな悩みに効くか
特定の結果——合格、昇進、あの人の返事——に人生が懸かっている感覚があるときに。望むのをやめる必要はありません。ただ「これが駄目でも続くもの」を先に三つ挙げておいてください。逃げ道の確保ではなく、支配関係を切っておく作業です。
この言葉の哲学者に相談できます
エピクテトス
制御の二分法
この言葉が効く悩み
この言葉に出てくる考え方
エピクテトスの他の言葉
近いことを言っている名言
あわせて読みたい記事
職場の人間関係に疲れた時の対処法:心の距離を保つストア派の思考法
理不尽な上司、気が合わない同僚、他人の愚痴に振り回されて心がすり減っていませんか。エピクテトス、サルトル、ブッダの智慧から、人間関係の疲れを解消し快適な距離感を作る方法を提案します。
お金の不安から解放されるには:豊かさの定義を変える哲学入門
将来のお金への漠然とした不安、収入への不満、他人の富への羨望に苦しんでいませんか。エピクテトス、ブッダ、アリストテレスの視点から、心の真の豊かさを取り戻す処方箋を考えます。
年齢を重ねること・老いへの不安に効く哲学:時間の流れを受け入れる知恵
加齢による肉体の衰え、病気、あるいは「残された時間」の減少に対して漠然とした焦りを感じていませんか。エピクテトス、ブッダ、マルクス・アウレリウスの教えが、人生の後半戦を豊かに生きる知恵を与えます。
名言は、あなたの状況を知りません。この視点で、いまの悩みを相談してみませんか?
無料で相談してみる →