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PRESCRIPTION No.010PHILOSOPHER'S WORDS

わが上なる星空と、わが内なる道徳律。

イマヌエル・カント/実践理性批判/近代ドイツ
この一節は『実践理性批判』から。原典で読む(実践理性批判 (岩波文庫))

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一言でいうと

外に広がる自然の秩序と、内側にある「なすべきこと」の感覚。この二つが等しく畏敬に値するとカントは言う。人間は自然の一部でありながら、自然に還元されない何かを持つ。

くわしい解説

『実践理性批判』の結びに置かれた一節で、カントの墓碑にも刻まれています。星空は彼が住む世界の途方もない広がりを示し、その中で自分は「動物的な被造物」として一点にすぎないと彼は書きます。宇宙のスケールは人間を小さくする方向に働きます。

ところが道徳律は逆向きに働きます。「なすべきことをなせ」という内なる要求は、感覚的な世界の因果関係から独立している。腹が減っていても、得にならなくても、それでも守るべきものがあると感じられる——この感覚が、人間を単なる自然の部品ではない存在として立ち上がらせる、というのがカントの議論です。

この二つを並べたところにこの言葉の力があります。畏敬すべきものは外にも内にもある。宇宙の前で自分は取るに足らないが、同時に自分の内側には宇宙と同じだけ重い何かがある。謙虚さと尊厳が同じ一文の中に共存しています。

どんな悩みに効くか

自分の悩みがちっぽけに思えて、かえって誰にも言えなくなるときに効きます。宇宙の規模で見れば小さい——それは本当です。けれどカントの言い分では、小ささと、あなたの中の「こうしたい」の重さは別勘定です。両方とも本当だと認めていい。